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トランプ氏の対中戦略、愛憎の歴史は繰り返すか



――筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト

***

 【上海】米国の労働者が中国との雇用競争による脅威をここまで感じたことは19世紀後半以来なかったことだ。

 ジャーナリストのジョン・ポムフレット氏は米中関係の歴史に関する新著「The Beautiful Country and the Middle Kingdom(仮訳:美国と中国)」(訳注:美国とは中国語で米国のこと)の中で、19世紀後半の中国からの移民は米国西部に集中していたと記している。中国移民たちは、当初は歓迎された。彼ら「鉄の男」たちは山に発破をかけて鉄道のトンネルを作り、炭鉱を掘り、沼地を干拓した。労働力があまりに乏しい米国と、労働力があり余っている中国の一種の合併だと表現する米国の思想家もいた。

 だが景気が落ち込むと、労働者階級の米国人は勤勉な中国人に敵意を示すようになった。中国人は集団リンチを受け、チャイナタウンには火の手が上がった。カリフォルニア労働者党のポピュリスト(大衆迎合派)たちは「野蛮な中国人」を激しくののしった。

 そして1882年、当時のチェスター・A・アーサー大統領は中国人排斥法に署名。米国が特定の人種・民族の移住を禁じたのはこれが初めてだった。

 果たして現在のブルーカラー労働者が抱えている恐怖はどこに帰結していくだろうか。

 米国人が感じている現在の脅威は太平洋の反対側、つまり世界の工場である中国国内にある。


 米国人の不安はすでに、大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利するという結果に表れた。トランプ氏は中国に奪われた労働力を国内に取り戻すため、同国からの輸入品に45%の関税を課すと脅してきた。世界規模で進められている自由貿易の未来を危惧する声もある。ブルッキングス研究所のローレンス・チャンディ氏とブリナ・サイデル氏は「一人の政治家が数十年間におよぶ世界的な潮流を反転させる可能性について考えるべきときだ」と書いている。

 だが歴史をひもとくと、いくらか明るい先行きが想定できる。ポムフレット氏のこの画期的な論説(18世紀後半にアメリカ人参と銀を携えて広東に上陸した最初の米国人貿易商の話から始まっている)の要となっているテーマは、いかに米中両国が絡み合っているかだ。両国はかつて米国人がほとんど想像もしなかったような形で絡み合い、あまりにその度合いが強いため、完全な決裂はもはや現実的には考えられない状況になっている。

 両国は互いに最大の貿易相手国である。米企業はその利益を、中国で台頭しつつある中間所得層に頼っている。一方、中国は次の成長段階を勢いづかせるために米国のテクノロジーを必要としている。

 現在のこうした経済的現実は文化的に深い根をもっている。



 第2次世界大戦時まで中国人排斥法が有効だったにもかかわらず、中国は米国の社会全体に深い影響を与えていた。米国人の知的生活への影響は言語によく表れている。詩人エズラ・パウンドは唐・宋時代の漢詩からインスピレーションを得て、斬新な詩を書いた。アーネスト・ヘミングウェイが影響を受けたのは余計な装飾を削り落とした表現法だ。

 同様に米国の足跡も中国各地で散見され、ときに意外な場所にも残されている。中国で自動車は道路の右側を走るが、これは米国のある大将が右側通行に変更するよう蒋介石を説得したからだ。中国を現在のような輸出大国に押し上げたのは米国の開放的な市場であるのはもちろんだが、黎明期にその土台を築いたのは米国の教師や医者、宣教師らである――たとえ今の中国ではほとんど知られていないとしても。彼らは近代的な大学や病院を建設し、康有為をはじめとする中国の改革論者はそれに触発された。後に纏足(てんそく)の慣習を終わらせる運動を主導したのは康有為だ。

 こうした(米中間の歴史)全てが次に起こることの重要な緩衝材となる――つまり、全面的な貿易戦争の可能性は低いとしても、貿易や投資を巡る険悪な対立が生じるのは間違いない。

 トランプ氏は中国の不公平な貿易慣行に早急に狙いを定めると約束した。反ダンピング(不当廉売)措置の増加や、中国国有企業による対米投資へ厳しい目が向けられることが予想される(中国企業による「ハリウッド買収」の動きに目をとめた政治家もいる)。また、知的財産を盗んで利益を得ている中国企業のブラックリストも作成されるだろう。


 貿易戦争という脅しを持ち出したことから、トランプ氏はニクソン元大統領の外交政策「狂人理論」をまねていると指摘するアナリストもいる。冷戦下にあった当時の敵国にニクソン氏自身の正気度を疑わせる戦略のことだ。

 中国が理性的な反応を見せて、こちらが驚くことになるかもしれない。習近平国家主席は共産党指導部が一新される来年末の党大会を控え、社会的な安定を何よりも望んでいる。

 現実主義の中国が譲歩することも考えられないわけではない。サイバー攻撃が問題となっていた昨年、オバマ大統領との首脳会談を台無しにする可能性のあった対中制裁の脅威に直面した習氏はサイバー窃盗に対して速やかに行動を起こした。問題は解消されていないものの、以前よりは対処しやすい。

 中国からの輸入品によって生活がひっくり返された米国の労働者の収入の問題を解決するものはここには何もない。トランプ氏の約束にもかからず、製造業の雇用が米国に戻ってこないと分かったとき、中国に対する彼らの怒りがわき起こるかもしれない。中国に流出した高い技能を必要としない仕事は今、さらに労働力が安いベトナムのような地域へ流れている。米国の工場は、中国でも同じだが、自動化に向かう傾向にある。

 米中両国とも世論は険悪になりつつある。トランプ氏が選挙活動中に発した中国に関する言葉――米国を「レイプ」していると激怒した――は、中国の公式な対米批判と同じようなものだ。

 だが初めから同じパターンの繰り返しだ。いっときは歓迎するものの、次に失望の波が押し寄せ、裏切られた感情があまねく残る。そして最後に両国は「不器用ながらも一緒にダンスのステップを踏むことに成功」し、その関係はよろめきながらも前進する、とポムフレット氏は結論づけている。これは重要すぎてつぶせない論点だ。

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