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ビルド・アメリカ債の復活で偉大なる再建を



By RANDALL W. FORSYTH
2016 年 12 月 6 日 08:34 JST
• 米国の道路や交通システムの老朽化が進む

 記憶にある中で最も意見が割れた大統領選だったが、米国民の意見が一致する点があるとすれば、それは国土がぼろぼろだということだろう。物理的な面で橋や道路、交通システムは老朽化し、道路には深い穴が開いてタイヤをパンクさせ、交通渋滞で生産性に影響を及ぼすほどだ。米国の空港を「第三世界」と呼ぶのも流行っている。もっとも、今や大半の新興国の空港の方が立派なのだが。

 意見の一致と言えば、インフラ整備のための財政支出については、共和党候補で次期米大統領のドナルド・トランプ氏も民主党候補だったヒラリー・クリントン氏も政策として提案していた。意見は一致しているが、その実現は簡単ではない。まず、プロジェクトの計画と承認が難しい。オバマ政権下の景気刺激策も、ほんの一部しかインフラに回らなかった。次に、資金調達が難しい。大恐慌以降二つの戦争を経て、連邦債務は19兆ドル近くに膨れ上がり、インフラプロジェクトの資金を得る上での柔軟性が弱まっている。



 しかし、コストがかかるからといって何もしないと、長期的には、生産性や時には人の命までも含め、一層高い犠牲を払う必要が生じる。しかも、本誌が2週間前に論じたように、超低金利というまたとない機会でもある。最近の債券利回り上昇を見ると、いつまでもこの機会が続くわけではないことが推察される。

 連邦の債務を増やすことは大きな問題点となるが、米国債発行以外の方法もある。次期政権の商務長官に指名された著名投資家のウィルバー・ロス氏やエコノミストのピーター・ナバロ氏は、税額控除の利用を提案している。税額控除で民間のプロジェクトを後押しし、減少した税収に代わって、そのプロジェクトに雇われた労働者や企業の利益からの税収が得られるというもので、資金は自己金融されるというわけだ。財務長官に指名された金融大手ゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューチン氏は、クリントン候補が提案したインフラ銀行の案を支持している。



• 2009年のビルド・アメリカ債の復活を提案する

 本誌は、別の資金調達の方法を提案する。「ビルド・アメリカ債(BAB)」の復活だ。これは、オバマ政権下で成立した2009年米景気対策法の一部として、通常非課税の地方債の代わりに、連邦の補助金付きの課税対象地方債を発行するプログラムだったが、2010年にこのプログラムは終了し、短命に終わった。この方法は、連邦政府の負債を直接的に増やすわけではなく、必要とされるインフラプロジェクトの資金調達として効率の良い方法になるだろう。また、大規模なインフラ整備計画とは異なり、BABの発行は税制改革の法律の一部に付け加えることもできるだろう。税制改革は、次期トランプ政権の最優先項目でもある。法律制定後に州や自治体などは、連邦政府に諮らずに道路や橋、水道などの建設計画を自ら策定できる。

 インフラプロジェクトは、昔は公共工事と呼ばれていたものだ。1920年代から1960年代までニューヨーク都市圏の建設に携わった故ロバート・モーゼズ氏は、公職に就くことはなかったが、道路や橋の建設を得意とし、良くも悪くも、同氏の遺産が今も引き継がれている。ニューヨーク市の財政危機時には、手入れを怠ったため高架道路が崩落したこともある。ここまでひどくなくとも、全国的にインフラは大きな問題を抱えている。国内総生産(GDP)に占める公共投資の割合が低下しているのが原因だ。



それでも、政府の支出には抵抗が根強く残る。反対勢力には、利益誘導というイメージが沸くのかもしれない。日本は失われた20年の大半で、何兆円もつぎ込んで新たなプロジェクトを建設し続けたが、経済成長にはほとんど寄与しなかった。オバマ政権下の景気刺激策には、すぐに工事に取り掛かれるプロジェクトは少なかった。昔なら1~2年しかかからなかったプロジェクトが一世代以上かかるようになった。1960年代を背景とするケーブルテレビのドラマの中で「地下鉄二番街線の開通が近い」と言うのは一種のギャグだ。ようやく今年末までに一部開通する見込みになった。連邦のお役所仕事の中で、多くのプロジェクトが封印されてしまった。共和党は、連邦政府の支出を伴うプロジェクトを嫌う傾向がある。

 しかし、前に進まないことの代償はさらに大きい。米国政府債務の専門家のローレンス・コトリコフ氏は、連邦の負債は、国債だけでなくメディケア(高齢者向け医療保険制度)などの社会保障制度の積立不足を入れると、これまで計算されていた額の11倍にも達すると推定している。同氏は大統領選にも立候補し、「インフラ投資の不足は、国民の安全への脅威であるだけでなく、経済にとっても負担になる」と訴えた。



 インフラ投資の乗数効果は政府の他の支出よりも大きいと、ゴールドマン・サックスのエコノミストは指摘する。また、国際通貨基金(IMF)の元エコノミストのオリヴィエ・ブランチャード氏は、「既存インフラの維持・補修は、政治的には魅力が薄いが、政府にとっての投資効果が最も高い分野だ」と指摘する。もっとも、社会的なリターンは高いかもしれないが、財務的なリターンは官民パートナーシップのプロジェクトの方が高いとも付け加えている。社会的リターンの一つは、成人男性の6人に1人が働いていない現状で、仕事の腕が錆びつく前に仕事に戻すことだと主張するのは、元バンク・オブ・アメリカの信用調査責任者のデービッド・P・ゴールドマン氏だ。「米国の長期的な見通しにとって脅威なのは、資本財の悪化よりも、相当の割合の成人男性が働いていないことの方だ」と同氏は述べる。

 どれほど道路や交通システムの補修が必要であろうと、国の借金には反対がつきまとう。それでも、インフラ投資は国全体の生産性の向上にも役立つ。いずれにしても、自動運転装置付きのテスラが、穴だらけの道路をうまく走れるものなのか、想像し難い。

 ロス氏とナバロ氏の提案は、民間企業に1370億ドルの税額控除を与えることで、1兆ドルのインフラプロジェクトを請け負わせ、必要な税額控除分はプロジェクトの労働者や担当企業の税収で相殺されるというものだ。素晴らしい案のように思えるが、このような官民パートナーシップは、橋や水道の補修はしないだろう。このような部分にこそ、公的セクターの資金調達の必要性が生じ、州や市町村などの方が適していることはまず間違いない。当時のBABは、連邦政府が金利の35%を負担した(法人税率と同じ)。そのため、非課税の地方債よりも高い利回りを提供できた。財務省の研究によると、BABの発行体は30年債で通常の非課税の地方債と比べて平均0.84%ポイントの節約になった。BABが復活した場合は、法人税率が引き下げられる予定のため、連邦政府の補助は少なくなるはずだ。それでも、州や地方自治体の発行体にとっては魅力的なはずだ。また同様に重要なのは、連邦政府の債務を増やさない点だ。



米国を再び偉大な国にするには、崩れそうなインフラを修復する必要がある。それには費用がかかる。税額控除で支援された民間のプロジェクトや、連邦政府自身が負担することも必要となろう。さらに、BABは連邦政府の債務を増やすことなく、米国の再建を後押しすることができる。

 「米国を救え」シリーズの第1弾は11月21日号で「100年債の発行」を推奨し、第2弾として11月28日号で「法人税の22%への引き下げ」を提案した。今回は第3弾で、ビルド・アメリカ債の復活を提案する。








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