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アメックスが中小企業向けにオンライン融資プラットフォーム構築



国際大手クレジットカード会社、アメリカン・エキスプレスが、中小企業向けオンライン融資プラットフォーム「Working Capital Terms」で新境地開拓に挑戦する。

ビジネスカード会員専用の短期返済型サービスで、1000ドルから75万ドル(約10万530円から7540万円)の資金が、2日以内に借主の返済あるいは支払い相手の口座に振り込まれるという便利さに加え、低利息(30日以内の返済は0.5%、90日以内は1.5%)で顧客にアピール。

アメリカン・エキスプレスのような国際大手の次世代融資市場進出は、消費者にとっては歓迎すべき動きといえるだろう。しかし「大手が進出していない隙間」を狙うスタートアップにとっては、致命傷となりかねない。

■短期型資金調達ソリューションで事業拡大

アメリカン・エキスプレスのビジネスカードは、現在11種類(ゴールド、シンプリ―・キャッシャ、プラチナム、プラムなど)が中小企業向けに発行されており、利息は年率12.49%から19.49%という設定。

事業規模や目的に合わせてカードを選べる柔軟さと、最初の9カ月はゼロ利息、ポイントやキャッシュバックなどの特典付きで、順調に発行数を伸ばしている人気の国際ビジネス・カードだ。

「Working Capital Terms」はこのビジネスカードの会員に、より手軽で素早い資金調達の手段を提供するために誕生した、次世代融資サービスだ。

一般的な融資とは異なり、資金は借主の口座ではなく、借主が支払いを行う相手に直接送金される。こうしたシステムを採用することで、返済資金がほかの目的に流出することを未然に防ぐ意図もある。

年会費無料(一部のカードを除く)で、返済金額や期間(最高90日)も借り手が選べるため、短期的な資金調達ソリューションを求めている中小企業にとっては、まさに理想的なお手軽融資だろう。

アメリカン・エキスプレスはすでに「Working Capital Solution」というビジネスツールをビジネス顧客向けに提供しており、「Working Capital Terms」やビジネスカードと組み合わせて上手に利用することで、事業拡大に役立てることが可能だ。

「成功のステータス」として称えられるアメリカン・エキスプレスだが、業績のほうは近年不調が続いており、時価総額が過去1年間で900億ドルから620億ドル(約9兆477億円から6兆2329億円)に激減。UBS証券やゴールドマン・サックスには、株式レーティングを1ランク下げられている。

「早期改善策が必須」といわれていたが、その改善策の一つとして打ちだしてきたのが、「Working Capital Terms」を引きさげての、FinTech融資産業への進出である。

■新たな防波堤が必要となるスタートアップ

融資スタートアップにとっては、強力なライバル出現となることはいうまでもない。

FinTechスタートアップのアピールポイントは、低利息、スピード、利便性。従来の大手金融機関が提供していないこれらのメリットを、全面に押し出すことで消費者を誘致している。

しかしアメリカン・エキスプレスがその壁を崩そうと踏み出した今、スタートアップは新たな防波堤を築きあげる必要性に迫られるはずだ。

例えば米モバイル決済会社、スクエアは事業の売上から直接返済するビジネス融資「Square Capital」、米オンライン融資会社、オンデック・キャピタルはビッグデータを利用したスピード融資で顧客を獲得したが、融資限度額や利息を比較してみると、「Working Capital Terms」に軍配があがる。

「Square Capital」の融資額は7500ドルから1万ドル(約75万3975円から100万5300円)、利息は9%から13%。オンデックのビジネス融資は5000ドルから50万ドル(約50万2650円から5026万5000円)に、9%の利息が加算される。「Working Capital Terms」が最も幅広い融資額と低利息を提供していることは、火を見るよりも明らかだ。

また大手にはスタートアップとは比較にならないほどの、経験と知識、そして巨大なネットワークがあるという点でも、非常に有利な立場から戦略を進めることが可能である。
大手対スタートアップの新たな激戦の火ぶたが、融資のジャンルでも切って落とされそうだ。(FinTech online編集部)
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